アンテロープキャニオン(Antelope Canyon)ご存知ですか?
グランドサークルのほぼ中心に位置するナバホ族所有地にある赤土の世界が広がる美しい渓谷です。
ただここは「行きたい!」と思っても勝手に侵入することはできないスポット。
今回の投稿ではアンテロープキャニオンツアーの参加の仕方から参加したツアー内容がよくわかります。

アンテロープキャニオンツアーの拠点はページ
煙突がある建物がページ(Page)という町の郊外にある発電所の建物。
手前に見える写真の中央に広がる緑色の部分がページの中心部です。
アリゾナ州の最北部中央に位置し、町の北側にはリゾート地として人気の人造湖パウエル湖(Lake Powell)が。
北に少し車を走らせたらすぐユタ州に入ります。
ページは1950年代に町の北部にあるグレンキャニオンダムを建設する際に作られた町。
今ではアンテロープキャニオンや町の南西部にあるホースシューベンド(Horseshoe Bend)などを訪れる観光客が年に300万人ほども訪れる町となっています。
夏(正確にいうと3月から11月にかけてのサマータイム時期)にページを訪れる際に気をつけたいことがひとつ。
それはアリゾナ州のサマータイム時期のややこしい時差です。
アリゾナ州の大半はサマータイムを採用してませんが、ナバホネーション(ナバホ族の自治区)はサマータイムを採用しています。
ページ自体はナバホネーションではありません。
アンテロープキャニオンはナバホネーションにある渓谷ですが、ここだけはページと同じ時間帯となっています。
ページにいてアンテロープキャニオンに行くだけなら何も混乱することはないですが、他の州から移動してくるとこんがらがってきちゃいます。
例をあげます。
- カリフォルニア州&ネバダ州:10:00
- ユタ州&コロラド州:11:00
- アリゾナ州(ページなど):10:00
- ナバホネーション(モニュメントバレーなど):11:00
時間のことをくどく説明する理由。
それはアンテロープキャニオンに行くにはツアーを利用しないと行けないからです。
予約したツアー開始時間を間違えてしまうと参加できないという悲しいことになってしまうので別の州から移動する場合は注意が必要です。
アンテロープキャニオンは2つある
アンテロープキャニオンというのは実は2箇所に別れています。
- アッパー・アンテロープキャニオン(Upper Antelope Canyon):ツアーのほとんどはこちらで大人気。予約必須。
- ロウアー・アンテロープキャニオン(Lower Antelope Canyon):予約なしでも参加できる可能性が高い。
ロウアーの方には行かなかったので、ネット上の情報だけですが、ロウアーへのツアー受付をしている場所を通り過ぎた時は混み合っている印象は受けませんでした。
アッパーとロウアーの違い
【アッパー・アンテロープキャニオン】
- 同じ高さの平地を歩く
- 渓谷内も割と広いので歩きやすい
- 渓谷内で人とすれ違うことができる
【ロウアー・アンテロープキャニオン】
- 下に向かって階段を降りて渓谷内に入る
- 渓谷内の通路がかなり狭い
- 渓谷内で人とすれ違うことはできない
こんな違いからアッパーの人気が高く、ロウアーは参加者が少なめというのが現状。
夏場はロウアーでもある程度混み合うかと思いますが、何より人が多いのはイヤ!と思われるならロウアーがおすすめです。
アッパー・アンテロープキャニオンのツアーの様子
わたしたちが参加したのは、アッパー・アンテロープキャニオンのツアーでした。
ツアーを催行している会社はいくつもありますが、値段・ツアー内容ともどこも大差なし。
ただ夏は大人気なので、予約は必須!
他の時期でもネット予約できるので念のため予約をしておいた方がいいでしょう。
ちなみにわたしたちが利用したツアー会社は「Adventurous Antelope Canyon」。
ページ郊外にある発電所のすぐそばに受付があります。
ツアーは大きく分けて2種類で、一般ツアー(=Sightseer)とフォトグラファーツアー(=Photographer)があります。
ここまではツアー会社がジープで連れてきてくれます。
たくさんのジープがやってくるので車の砂埃がたってます。
一般ツアーだとカバン持ち込みは禁止、撮影用の三脚もダメ。
カメラや携帯は持ち込めます。
フォトグラファーツアーだと、利用したツアー会社の場合は大きなカメラバッグは持ち込みできないけど、三脚及び一脚はOK。
もちろんカメラも手に持てるだけOK。
そしてフォトツアーに参加するには、カメラの使い方などテクニック関連はガイドさんは指導してくれるわけではないので、撮影知識があることが望まれます。
ツアー料金との兼ね合いもあって、わたしは一般に、夫(写真家)はフォトツアーに参加しました。
ツアー料金は
- 一般ツアー:50-60ドル(ツアーの時間帯によって異なる)
- フォトグラファーツアー:130ドル(2017年8月現在)
なぜフォトグラファーがこんなに高いかというと、ツアー自体の時間が長いこともありますが、ガイドさんが渓谷内で人避けをしてくれたり、写真撮影にいい条件を作り出してくれたりなど至れり尽くせりだから。
カメラの知識がある方はぜひこちらのツアーへの参加をお勧めします。
なぜなら写真の出来が全く違ってくるからです。
ツアー受付の場所から15分ほどで入り口に到着しました。
一般ツアーでは5、6人で一つのグループとなり、1グループに1人のガイドさんがつきます。
わたしのガイドさんは18歳の若いナバホの女の子でした。
わたしが利用した会社の車は幌がついていたので走っている間に砂埃をかぶることはなかったけど、他のツアー会社の車だと砂かぶりまくりそう。
ちなみにフォトツアーだと通常のRV車なので、車で移動中にカメラに砂埃が入り込む心配はないです。
一般ツアーは上の写真にある入り口から入り、そのまま渓谷に沿って歩き、一旦反対側の外に出て、また同じ渓谷内を歩いて戻ってくるという流れです。
歩きながら、ガイドさんがあれこれ説明してくれたり、撮影のアドバイスをしてくれたり、記念写真を撮ってくれたりします。
これは「上を見て!(Look up!)」と言われたとおりした結果。
アンテロープキャニオンはマーブル模様の渓谷内がとても美しいところ。
でも案外写真の方が綺麗に見えたりする不思議も。
実際は写真ほどオレンジ色ではないです。
ただ夏のツアーに参加するとキャニオン内の実情は、、、
各ツアー会社がフル回転で観光客を処理してる感じでした。
一旦反対側に出て、戻ってくる時はもっとすごい人混み。
渓谷内が狭いという理由もありますが、すれ違うのもやっとでした。
わたしと同じ時間スタートのフォトツアーに参加した夫は、わたしが一往復している間になんども渓谷内を行き来していて、なんだか楽しそうな様子。
それもそのはず。
できあがった写真を見ると元々の技術の差はもちろんだけど、フォトツアーの利点を強く感じました。
わたしがカメラで撮った写真はどうもイマイチな仕上がりばかり。
スマホで撮った写真の方がマシなぐらい!と、散々でした、、、。
フォトツアーで撮れるアッパーアンテロープキャニオン

フォトツアーの強みは、ガイドさんが人を避けてくれるので、地面まで撮影できるところ。
なのでアンテロープキャニオンのダイナミックさがより伝わります。
一般ツアーだと、人を入れたくないならカメラを上に向けてしまうので中途半端な写真になりがち。
また渓谷の壁部分からは常に砂が落ちてきているので、カメラに砂が入り込まないか気になる。
渓谷内でのレンズ交換は絶対避けましょう!


これは7-9月の間の11-13時ぐらいの時間帯にだけ見られる現象です。
本当にこのように見えます。
これもフォトツアーでないと地面まで一直線に落ちるライトビームを撮影することはできません。
一般ツアーでもこの時間帯にかかるツアーは60ドルと通常より10ドル高くなっています。
でもそれを支払う価値は充分あります。
写真はうまく撮れなかったけど、実際にライトビームをこの目で見ることができて感動しました!
まとめ:アンテロープキャニオンはツアー参加が必要
アリゾナ州ページの町にあるアンテロープキャニオン。
アッパーとロウアーの2種類あります。
どちらもツアーに参加が必要ですがアッパーの方が人気でおすすめ。
ツアーの種類は一般とフォトグラファーの2種類用意されているツアー会社がほとんど。
フォトフラファーツアーの方が値段は高くなりますが、写真の出来を優先するならこちらがおすすめ。
ひとつ覚えておきたいこと。
アメリカはチップ社会。
なのでツアーの終わりにガイドさんに10ドル程度のチップを払うことをお忘れなく。
これはわたしの失敗からのアドバイスです。
ツアーの前にお財布を入れたカバンを車に置いたままにしていたのでチップを支払えず、、、。
チップの10ドル(ほとんどの人が10ドル支払ってたので)をポケットに入れてからツアーに参加しましょう。
