フランスで生活するようになってしばらく経つと、すべてが日常になってしまい最初の頃の感動はどこかに忘れ去られてしまいます。
「あーまたこの季節か」
「はいはい。もう見飽きたよ」
などなど。
でもある日ふと、家の近くの畑に転がる丸いロールを見て、心が動きました。
今回の投稿は田舎ならではの風景とちょっとした雑学が知れる内容ですが、知らなくてもまったく困らない内容。
なのでお気軽に写真を眺めていただければ嬉しい限りです。
▼フランス・レマン湖エリアにある「フランスの最も美しい村」イヴォワールについて

麦稈ロールってなに?

ごろっとした丸い麦のロール。
正確には「麦稈(ばっかん)ロール」と呼ばれます。
- 麦稈:麦の茎の部分(=麦わら)のことで、英語では「straw」
- 英語では「straw bale(または hay bale)」
- フランス語では「balle de paille」または「balle de foin」

これが麦稈ロールを作る機械。
麦の収穫後に機械で麦わらを束ね、ロール状にして畑に転がしておく姿は、フランスの田舎ならではの夏の風物詩です。
日本では北海道の一部でしか見られない風景

この風景、日本ではなかなか見られません。
見られるのは北海道の美瑛(びえい)や十勝など、ごく限られた地域だけ。
美瑛の観光サイトでは「麦稈ロール」として正式に紹介されています。
【参照記事:麦稈(ばっかん)ロール】
わたし自身は麦稈ロールが見られる時期に北海道には行ったことないですが、きっとこの風景を見たくて美瑛などを訪れる人も多くいることでしょう。
麦稈ロールが見られる時期は6月下旬から7月中旬

麦稈ロールが見られるのは、麦の収穫が終わった6月下旬から7月中旬にかけての短い時期。
その年の天候や地域によって前後しますが、真夏になる前のこの時期にだけ見られる「一瞬の風景」でもあります。
実際に次の日に撮影しようと訪れた場所ですでに回収されてなくなってしまっていたこともありました。
美しいフランスの田舎の特権を味わう

私が住んでいるのは、スイス国境近くにあるフランスの小さな田舎町。
家から歩いて数分の場所に、こうした風景が広がっています。
都市部では決して見られない、でも特別な観光地に行かなくても日常の中に存在する。
そんなささやかな贅沢が、フランスの田舎暮らしにはあると改めて感じました。

フランスに来たばかりの頃に感じた感動を思い出して、今年は久しぶりにこの景色を写真に収めてみました。
見慣れた風景に、もう一度カメラを向けてみる。
日常のなかにある「非日常の美しさ」。
忘れかけていたものを、季節の風景がそっと思い出させてくれる気がしました。
そして写真(今は動画でも)に収めることでまた感動を思い起こすことができるので、記録としても残しておくことの大切さも感じました。
麦稈ロール用語まとめ
- 日本語:麦稈ロール(ばっかんロール)
- 英語:straw bale(※hay bale は干し草)
- フランス語:balle de paille / balle de foin
参考にしたサイト
レマン湖畔の麦稈ロール動画
写真だけでなく動画としても麦稈ロール風景を記録しました。
よかったら見てみてください。
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