2017年8月に訪れたアメリカ・グランドサークル。
グランドサークル内にある10の国立公園の中でも人気の高い「アーチーズ国立公園(Arches National Park)」を今回は紹介します。
ここでは自然が作り出す数多くのサンドストーンのアーチが見どころです。
モアブの町からすぐのアーチーズ国立公園
キャニオンランズ国立公園と同様、拠点となる町はモアブ(Moab)。
キャニオンランズはアクセスに時間がかかるけど、アーチーズはモアブからすぐそば。
公園入り口までは距離にして8km。車で10分ほどで到着。
そこから中に入って移動する時間はかかるけど、キャニオンランズほど広くはありません。
アーチーズの入場料は車1台(15名まで)につき25ドル。7日間有効です。
支払いは入り口ゲートにて。
なんですが、ゲートに誰もいなくても中に入れちゃいました。
到着した時間帯はゲートを過ぎてすぐにあるビジターセンターも開いていなかったので、どこで入場料を支払うのかわからず。
その後は入場券レシートをチェックされるような箇所はどこもなく、公園を出る際もゲートで引き止められることもなく。
つまりタダで楽しんじゃいました。未だに良かったのかな、とちょっと不安。
ちなみに無料で入場できる日は年に何度かあるので〈国立公園のサイト〉で確認してください。
アーチーズ国立公園内には最初のビジターセンター他、人気スポットに通じる駐車場などにトイレは完備されています。
けっこう清潔でうんざりすることはないかと思います。
その他の詳細はアーチーズ国立公園サイトをご確認ください。
アーチーズ国立公園サイト:https://www.nps.gov/arch/index.htm
アーチーズの見どころ
前述したとおり、ここでの最大の見どころはサンドストーンでできた自然が作り出すアーチ型の岩。
その中でも以下の2つは絶対に見逃せないアーチです。
1. デリケートアーチ(Delicate Arch)
これです、コレ!自然が作ったものとは思えないほど美しいアーチ。
デリケートアーチを目にした時はそれまでの結構大変なトレイルがまさに報われた瞬間。
それほど感動的でした。
高さ約14m、幅約9.7mと結構大きい。
わたし(=身長162cm)がアーチの下に立つとこんな感じなのでいかにデカいかわかると思います。
デリケートアーチはアーチーズ国立公園のシンボル的存在なのでこうして記念写真撮りたい人は多く、わたしもしばらく並びました。ww
ユタ州のライセンスプレートです。
アーチーズのみならず、ユタ州のシンボルでもあるんですね。
人がいない瞬間を狙って撮ったので静かなところかと思うかもしれませんが、夏休み期間中に行ったこともありものすごい人でした。
アーチーズ国立公園はモアブから近いこともあって、キャニオンランズ国立公園より人が多い。
いかにも観光地な雰囲気がなきにしもあらずですが、このデリケートアーチを目にしたら、そりゃ誰もが見たくもなるわな、と人の多さも仕方なく思えます。
ただし、ここまでのトレイルはちょっと大変です。
デリケートアーチへ向かうトレイル入口にある駐車場。(夏のピーク時はこの駐車場が満車になることもザラだとか。)
トレイルを始める前にここでトイレを済ませておくのがベター。
というのも、ここからデリケートアーチまで往復で4.8km。
往復で2-3時間の所要時間(=目安)。
アーチーズ国立公園にはいくつものトレイルコースがあって、3段階(Easy/Moderate/Difficult)にレベル分けされていますが、ここのデリケートアーチトレイルはその中のDifficultにカテゴライズされてます。
なので体力や脚力に自信がない方は、ここの駐車場を通り過ぎてしばらく行ったところにある、「Lower (& Upper) Delicate Arch View Point」まで行き、そこから眺める方が楽です。
このように多少坂を登るようなトレイルです。
夏の暑い時期はこのようにかんかん照りの中を歩くので帽子をかぶるのはもちろんですが、水もお忘れなく!
最低でも1L以上の水があった方がいいです。
わたしたちは往復でそこまで時間はかからなかったけど、行きは上り坂になっているので運動不足だときついです。
でもデリケートアーチを目にしたらその苦労は報われるのでぜひ歩いてみてください。
2. ランドスケープアーチ(Landscape Arch)
こちらをアーチーズ国立公園のシンボルだと言う人もいるぐらいで、デリケートアーチと人気を二分しているアーチです。
ここへは舗装された道路の一番奥にある「デビルズガーデン・トレイルヘッド(Devil’s Garden Trailhead)」という駐車場から歩いて行けます。
このトレイルは往復で2.6km。
目安の所要時間は往復で30-60分でEasyレベルとなっています。
実際トレイルはかなりフラットだから多少距離はありますがデリケートアーチの後だったので楽勝でした。
ランドスケープアーチはここを歩いていかないと目にすることはできないのでぜひ歩いてみてください。
アーチの様子を見てわかるかと思いますが、このアーチはそのうち崩落してしまうのではないか、と言われている、今しか見れないアーチ、かもしれないんです。
なのでお早めに!
このランドスケープアーチの先にも別のアーチがあって、トレイルが続いていますが、ここはデリケートアーチへ通じるトレイルと同じDifficultレベル。
どう見ても本当のDifficultレベルなトレイルだったので、手前にある圧倒される岩を眺めて終了にしました。
トレイルは自分の脚力をしっかり考慮して進むかどうか決めてくださいね。
アーチ型の岩以外にも見どころ有
アーチーズ国立公園には上記の2つのアーチ以外にもたくさんあり、2000を超える数のアーチがあるそう。
もちろんそのアーチを楽しむのもいいですが、他にも面白い形をした岩が並ぶ風景もいいものです。
ここは公園入口から一番近くにあるスポット、パークアベニュー(Park Avenue)。
ここは峡谷の両側にタワーのように並ぶ岩が大都会に建つ高層ビルのように見えるところからパークアベニューと名付けられたとのこと。
ここの峡谷もトレイルコースになっていますが、その後のトレイルのために体力温存したくてここでは最初のビューポイントだけで終了。
多分最初の入り口付近が一番眺めが良さそうな気もしたし。
これはどこのビューポイントからか忘れちゃったけど、岩の形が面白いなと思いました。
このように時折車を停めて写真を撮ったり、2つのトレイルを歩いたりして半日超ぐらいかかりました。
1日かけなくてもこれぐらいは見回れます。
後ひとつ、ここでの面白い経験。
アーチーズを訪れた日はアメリカ各地で皆既日食(Total Solar Eclipse)が見られる日でした。
38年ぶりのことだったからか、テレビではこの日が近くにつれ、皆既日食の話題で持ちきり。
ただユタ州南部ではほとんど感じることはない、ということだったので普通に行動してましたが、トレイルの至るところで日食メガネを手にした人がいました。
でもその日食が始まる時間帯になると、妙に静かになりほんのり太陽の光の強さが弱まり、その前までものすごく暑かったのが少し涼しくなりました。
太陽の光は若干弱くなったかな、ぐらいでしたが、わたしにとっての初日食体験は微妙な感じでした。
ちなみにアメリカで次回皆既日食が見られるのは2024年だそうです。
今回の発見(Discovery)!
アーチーズの前に訪れたキャニオンランズ国立公園よりずっと人が多く、人気の国立公園なんだなと感じました。
デリケートアーチがあったら当然です。
ランドスケープアーチも良かったけど、やはりデリケートアーチが感動的でした。
これぞ絶景!
人が多かろうと何だろうと、このデリケートアーチを見るためだけにアーチーズ国立公園を訪れてもいい、と言えるぐらい素晴らしい。
ここに行けて良かった!と心から思える国立公園でした。