フィンランドといえば、首都のヘルシンキを思い浮かべる人が多いかもしれません。
しかし、フィンランドにはヘルシンキだけではなく、魅力あふれる地方の町がたくさんあります。
サンタクロースに会える町やオーロラ鑑賞できるスポット、地元ならではの文化やアクティビティを楽しめる場所が点在しています。
今回の記事では、フィンランドの冬をよりディープに楽しむのにおすすめな町を3つ厳選して紹介します。
そして冬以外に行ったほうがいい2つの町もこっそりお伝えします。
ヘルシンキ以外のフィンランドの旅先を考える際の参考になれば嬉しいです。
フィンランドってどんな国?

北欧にあるフィンランドは、サンタクロースやオーロラ、そして1000以上の湖が点在する美しい自然で知られる国です。
国土の大部分は森林に覆われ、冬には白銀の世界が広がります。
またデザインやテクノロジーの先進国としても注目を集めています。
冬のフィンランドでは、オーロラ鑑賞、サウナ体験、犬ぞりやスノーモービルなどのアクティビティが楽しめます。
フィンランドは首都ヘルシンキだけでなく、地方にも魅力ある町がいくつもあります。
次の章からは個人的に冬に行くといいよ、と思える3つの町、そしていい町だけど冬じゃない時期に行くといいよ、と思える2つの町を紹介します。
日本からフィンランドへのアクセス
日本からフィンランドへのアクセスは、成田・羽田・関西国際空港からヘルシンキ・ヴァンター国際空港への直行便が運航されています。
しかし、現在の国際情勢によりロシア上空を避ける飛行ルートが採用されており、飛行時間が通常より長くなっています。
(以前は10時間以下だったのが、2025年時点では約13時間)
最新のフライト情報や所要時間については、各航空会社の公式ウェブサイトで確認することをおすすめします。
ヘルシンキ・ヴァンター空港やフィンエアーに関しては以下の記事をご参照ください。

ヘルシンキ以外に冬に訪れたい3箇所

フィンランド旅行するベストシーズンは過ごしやすいという意味では夏(5月中旬〜9月中旬)です。
普通は春や秋が過ごしやすいと思いがちですが、フィンランドの場合は少し違います。
春は中途半端に寒く、秋は日照時間が急に短くなり雨がち。
なので夏の次のベストシーズンは寒くて過ごしやすいとは言えないけど、冬(12〜3月)なのです。
特に雪景色やオーロラ鑑賞を楽しみたい人にはフィンランドはパーフェクトな旅先。
特に北極圏エリアに行くと普段とはまったく別の世界が楽しめますよ!
1. ロヴァニエミ

フィンランド北部のラップランドへの入口に位置するロヴァニエミ。
ここは「本物の」サンタクロースに会える(?)サンタクロース村がいちばん有名です。

ロヴァニエミ周辺では犬ぞり、トナカイそり、スノーモービルなどのアクティビティも楽しめます。
またロヴァニエミ周辺ではオーロラ鑑賞ができることも(年による)!
ロヴァニエミ発のオーロラ鑑賞ツアーもあるので、ロヴァニエミを拠点にして北極圏の冬を満喫するのもいいでしょう。

ロヴァニエミへはヘルシンキから飛行機、電車、バス、レンタカーでアクセスできます。
もっとも速くアクセスできるのはもちろん飛行機ですが、フィンランド国内線チケットは結構高いことが多い。

そんな中、時間はかかるけどヘルシンキーロヴァニエミ間を走る夜行列車サンタエクスプレスを利用すると(フィンランドの高めな)ホテル代を浮かせることができます!
席だけならかなり安く移動できますが、12時間以上の移動となるとキツい。
なのでシャワー・トイレ付き(またはなし)2段ベッドキャビン(追加料金あり)を予約すれば、しっかり寝ながら朝起きたらロヴァニエミ(もしくはヘルシンキ)に到着できます。
移動中にオーロラを見られるかもしれないので、一石二鳥じゃないですか?
ベッドのあるキャビンは数が限られているので、予定が決まったら早めに予約しないと席だけになってしまうので要注意。
予約は直接フィンランド鉄道サイトでもできますが、英語かフィンランド語になります。
充実したオプショナルツアーで人気のベルトラなら日本語でサンタエクスプレスの予約ができます。
詳しくは下記にあるボタンをタップしてチェックしてみてください。
2. サーリセルカ

サーリセルカは前述のロヴァニエミよりもさらに北にある小さな町。
ロヴァニエミからだと車でも電車でも約3時間の距離です。
スキー場があり、犬ぞりやスノーモービルなどのアクティビティも豊富に楽しめるサーリセルカ。
オーロラ鑑賞もロヴァニエミよりも高い確率で見られることで知られています。

イグルーホテルという名前を聞いたことありますか?
ガラスのキャビンルームに泊まることができ、運が良ければ寝ながらオーロラ鑑賞できることもあるユニークなホテル。
「カクシラウッタネン アークティックリゾート(Kakslauttanen Arctic Resort)」がもっとも有名なガラスキャビンルームのあるリゾートホテルです。
決して安くはないけどここでしか味わえないユニークな体験となることは間違いなし。
ホテル自体がさまざまなウインターアクティビティを用意しているので、移動する手間が省けるのも嬉しいポイントです。
サーリセルカにはもちろん他にもコスパのいい宿泊施設はあるので、予算に合ったホテルを見つけましょう。
サーリセルカで楽しめるオーロラ鑑賞ツアーやアクティビティに関しては以下のリンクをチェックしてみてください。

ちなみにわたしたちは2013年に北極圏を訪れたときはイヴァロ(Ivalo)空港に近い宿泊施設「ウコンジャルベン ホリデービレッジ(Ukonjärvi Holiday Village)」を利用しました。
近くにあるイナリ湖はオーロラ鑑賞のメッカということや湖が点在するエリアだったから選択。
残念ながらオーロラは見れなかったけど、ホテルの人は親切だったし、値段も手ごろだったので満足しました。

サーリセルカに行くには飛行機(国内線)でイヴァロ空港に行くのがいちばん楽。
空港からサーリセルカまでは車で約25分です。
イヴァロ空港に到着したら飛行機からすぐ外に出るのでめちゃ寒いけど、異次元の世界に到着したような夢見心地になったのを覚えています。
3. オウル

オウルはフィンランド中西部の沿岸沿いにある都市。
ロヴァニエミからだと車・電車で2時間半から3時間。
ヘルシンキからだと電車で6時間弱。車で約7時間から7時間半。飛行機で1時間。
オウルだけを目指していくには遠い町だけど、ロヴァニエミに行く途中や帰りの立ち寄り、のような寄り道気分で行くのがいいでしょう。
「そこまでしてわざわざオウルに行く必要あるの?」
と言われると困っちゃうけど w
凍てついた川が雪で覆われた風景やほどよい大きさで街歩きしやすい街並みなど、ホッとする感覚を覚えたんですよね。
雪景色が確実に見られるのがだいたいオウルぐらいまで。
雪景色とそこそこの規模の町の組み合わせはフィンランドではオウルぐらい。
オウルの見どころに関しては以下の記事にまとめているので、興味もった!と感じられたらぜひチェックしてみてください。

ヘルシンキ以外に訪れたい2つの町(冬以外)

フィンランドでは冬ならどこでも雪景色が見られるわけではなく、中南部エリアは雪がないこともあります。
例えば上の写真にあるのは、世界自然遺産クヴァルケン群島の近くのレプロット(Replot)橋。
ヴァーサ(Vaasa)という町の近くですが、ここまで南下すると雪がないことも多く、どんより曇り空であまり楽しめません。
ここは世界遺産マニア以外は行かなくてもいいスポットだと感じました。
ここからは冬ではなく、それ以外の季節に行きたいヘルシンキ以外の町を2箇所お伝えします。
実際に冬に行って「冬じゃなければよかったなぁ」と感じたからです。
1. トゥルク

1200年ごろから約600年フィンランドの首都であったトゥルク(Turku)はフィンランド最古の町。
フィンランド南西部に位置し、ヘルシンキからは車・電車で約2時間でアクセスできます。
都市圏の人口としては、ヘルシンキ、後述するタンペレに続きフィンランドで3番目。
フィンランドの古都なので歴史ある建物が中心に流れるアウラ川沿いに見られます。

トゥルク大聖堂はその代表格。
1300年に完成したフィンランド国教(プロテスタント)の教会です。
年中無料で9時から18時の間、誰でも中に入ることができます。

バルト海に面するトゥルクならではなのか、大聖堂内には船のオブジェもありました。

クリスマス時期だからあったのか、いつでもあるのかは不明ですが、昔のトゥルク市民の生活風景が見られるジオラマの展示もありました。
アウラ川沿いにはトゥルク城もあります。
ここまで見ると、
「見どころはインドア系だから冬でもいいんじゃないの?」
と感じられるかもしれません。
わたしたちが訪れた時が思いっきりタイミングが悪かったのもあります。
わたしたちがトゥルクに行ったのがちょうどクリスマスイブ、クリスマスの日でレストランがほぼどこも閉店!
ちょっとしたバーしか開いてなくてまともにディナーが取れませんでした。
クリスマスを避ければ冬に行くのも悪くはないトゥルクですが、近くのナーンタリにあるムーミンワールドとセットで訪れたいなら夏しか選択肢はありません。
ムーミンワールドのオープン期間は6月中旬から8月中旬のみ。
アウラ川沿いの散策が楽しめるのも初秋まででしょう。
トゥルクはいい町なので街歩きがしやすい冬以外の時期を強くおすすめします。
ちなみに宿泊したホテル「Scandic Hotel Julia」は朝食がとてもおいしく、トゥルク大聖堂のすぐ前という好ロケーションでおすすめです。(ジムもあるよ)
2. タンペレ

ヘルシンキから車・電車で約2時間前後でアクセスできるタンペレはフィンランド第2の都市です。
近くにある町「ノキア(Nokia)」とともに工業都市、IT都市とも呼ばれますが、近年は美術館なども増え文化的な町に変遷してきています。
レンガ造の建物が並ぶエリアはフィンランドでは珍しい風景でフォトジェニック。
またタンペレにはムーミン美術館があり、年中オープン(月曜休み)しています。
タンペレはムーミンファンなら訪れたい町。

タンペレは2つの湖に囲まれ、自然がすぐ身近にある環境。
その湖畔を散策していたらサウナを発見。
サウナ利用後に水着を着た利用者がそのまま湖に飛び込む瞬間も目にしました。
真冬なのにすごすぎ!
と、タンペレもトゥルクと同様、冬でもそこそこ楽しめそうですが、雪景色は確実には望めません。
街歩きや湖畔散歩するのも多少暖かい時期のほうがより楽しめます。
またタンペレの町や湖が一望できる「Pyynikki展望台」も冬でも営業してますが、冬以外のほうが過ごしやすいです。
ヘルシンキから日帰りでも行けるタンペレですが、(ムーミン)美術館や展望台、街歩きなど考えたら1泊はしたい町(タンペレおすすめホテルリンク)。
冬以外の時期にタンペレを満喫してください。
まとめ:ヘルシンキ以外に訪れたい冬のフィンランド3箇所(冬以外がいい2箇所も)
今回は冬にフォーカスしたフィンランドでヘルシンキ以外に行ってみたい町を紹介しました。
ヘルシンキ以外に訪れたい冬のフィンランドの3つの町は以下のとおり。
- ロヴァニエミ(Rovaniemi)
- サーリセルカ(Saariselkä)
- オウル(Oulu)
反対に冬じゃなくて他の季節に訪れたいヘルシンキ以外の2つの町は以下の2箇所です。
- トゥルク(Turku)
- タンペレ(Tampere)
フィンランドでもっとも見どころが集中しているのはやっぱりヘルシンキ。
でも北極圏の魅力はヘルシンキにはありません。
雪景色好きなら日本では味わえない極夜(太陽がでない時期)を経験しに冬の北極圏へ行ってみてください。
- 北極圏(ロヴァニエミ周辺)でのアクティビティチェック
- ロヴァニエミ周辺のホテルチェック
- ヘルシンキーロヴァニエミ間の夜行列車「サンタエクスプレス」
- Googleマップなどデータ使用に便利なeSIM「airalo」

