京都には紅葉の名所がたくさんあります。
ただ紅葉時期の京都は道が大渋滞したり、
有名スポットはどこも激混みだったり。
なので今回の投稿ではちょっと違った視点から紅葉が楽しめる
「上賀茂神社」をピックアップします。
静かで穴場的な紅葉スポットを探してる人におすすめです。
▼京都で混まない紅葉スポットは他にもあります。

上賀茂神社の歴史とご利益
上賀茂神社の正式名は賀茂別雷神社(かもわけいかづちじんじゃ)と言い
上賀茂神社は通称です。
地元では「上賀茂さん」と親しみをこめて呼ばれています。
上賀茂神社の歴史は非常に古く天武天皇の時代の678年に
現在の社殿の基礎が造られたと伝えられています。
平安京遷都(794年)以前から存在していたということですね。
御祭神は「賀茂別雷大神(かもわけいかづちのおおかみ)」で
雷神様のひとりです。(賀茂大神とも呼ばれる)
上賀茂神社のご利益は御祭神から「落雷除け」もありますが
あらゆる災難を取り除いてくれる「厄除け」がもっとも有名です。
いくつもの摂末社があるので他にも以下のようなご利益があります。
- 開運
- 必勝
- 縁結び
- 電気産業守護
上賀茂神社に行くたびに何か特別なエネルギーのある
パワースポット的な感覚を覚えるのは
歴史深く相当のパワーが土地に根付いているからなのかもしれません。
細殿前にある2つの砂の山「立砂」は
上賀茂神社が鬼門の守り神でもあり
鬼門にまく清めの砂の起源とされているとのこと。
また上賀茂神社は「古都京都の文化財」のうちのひとつとして
世界遺産に登録されています。
葵祭に関して
京都三大祭りのひとつ「葵祭」は正式には賀茂祭といいます。
賀茂祭は上賀茂神社と下鴨神社両社の祭事で毎年5月15日に開催。
葵祭の起源は賀茂大神の祟りを鎮めるために行なわれるようになったと伝えられています。
当日は葵の花を飾った平安後期の装束での行列が京都御所(10:30)からスタートし、
下鴨神社での祭儀の後15:30に上賀茂神社に到着するという流れ。
20代前半に下鴨神社で葵祭を観覧した経験があります。
人気の祭神なのでどこでも混み合いますが優雅な行列姿を見ることができました。
他に有名な祭事は10月第3日曜日に開かれる「笠懸神事」という流鏑馬神事です。
上賀茂神社と下鴨神社の関係
- 上賀茂神社:賀茂別雷神社(かもわけいかづちじんじゃ)
- 下鴨神社:賀茂御祖神社(かもみおやじんじゃ)
両社はどちらも賀茂県主氏(かものあがたぬしうじ)を祀る神社で
元は1つの神社だったのが奈良時代に分立したとされています。
下鴨神社の御祭神は、賀茂別雷大神(上賀茂神社の御祭神)の母親にあたる玉依媛命(たまよりひめのみこと)と、祖父にあたる賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)。
御祭神の関係性や葵祭の開催からも両社は現在も強いつながりがありますね。

上賀茂神社境内の紅葉と見ごろ
上賀茂神社には「斎王桜」「御所桜」と呼ばれるしだれ桜があり
どちらかといえば「桜の名所」として知られます。
とはいえ境内を流れる「ならの小川」沿いなどにもみじの木はあります。
京都駅から少し離れている、紅葉の名所として知られていないなどの要因から
紅葉時期には人出が少なめで穴場!
混み合った寺社とはまったく違い穏やかに色づいた紅葉を楽しめますよ。
境内を流れる川沿いや橋のあたりの紅葉が特に美しい。

ちなみに上賀茂神社でのドローン使用は事前許可が必要です。
七五三詣などの記念撮影も神社と提携した業者のみとなっています。
写真撮影の注意点は上賀茂神社の公式サイトでもご確認ください。
上賀茂神社へのアクセス
上賀茂神社への公共交通機関でのアクセス方法は以下のとおりです。
紅葉時期は市内は渋滞することも多いので車での参拝は避けたほうがいいでしょう。
バス
市バス4系統「上賀茂神社前」下車すぐ
市バス9系統「上賀茂御薗橋」下車徒歩5分
地下鉄
地下鉄烏丸線「北山駅」徒歩15分
地下鉄烏丸線「北大路駅」徒歩20分/市バス北3系統「御薗町」下車徒歩5分
タクシー
京都駅から約30分
駐車場料金:30分/100円(通常期)
(年末年始、行事のある週末などの繁忙期1回1000円)
上賀茂神社
京都市北区上賀茂本山339(地図をみる)
例年の紅葉見ごろ:11月初旬から下旬
拝観時間:5:30-17:00
拝観料:無料
上賀茂神社周辺スポット
上賀茂神社周辺にも見ておきたいまたは訪れたいスポットがいくつかあります。
社家町の街並み
上賀茂神社「一の鳥居」の東側にある
「社家町*(しゃけまち)」という風情ある街並みも必見です。
(*社家町とは神主さんなど神職に携わる人たちの住宅が集まる町のこと)
昔は日本各地に社家町がありましたが、現在はほとんどが失われました。
現在も社家町が残っているのは上賀茂神社と奈良の春日大社、
出雲の出雲大社ぐらいとのこと。

上賀茂神社の社家町は明神川と呼ばれる川のせせらぎ沿いに続いており
風情ある街並みとなっています。
神山湧水珈琲 「煎」
周辺ではなく上賀茂神社の境内に「神山湧水珈琲 「煎」」というカフェがあります。
上賀茂神社近くにある名物のやきもちと一緒に
コーヒーやお茶をいただくこともできます。
詳しくは神山湧水珈琲 「煎」のインスタグラムをご参照ください。
やきもち屋(2軒)
上賀茂神社のすぐそばに2軒の有名なやきもち屋があります。
香ばしい焼き目のある外皮と中のつぶあんとの組み合わせがたまりません。
神馬堂は午前中に売り切れることもあるのでお早めに!
すぐき漬物なり田
上賀茂在来種のかぶの一種である「すぐき菜」を使った
酸味のある漬け物「すぐき」で有名です。
実査にすぐき漬け物を作り始めたのは300年以上も前とのこと。
塩だけで漬け込まれたすぐきには植物性の乳酸菌がたっぷり含まれています。
酸味があるので好き嫌いは分かれるでしょうがすぐき以外のお漬け物もあります。
店舗は社家町の趣のある通りにあり落ち着いた佇まいです。
まとめ:紅葉の穴場!上賀茂神社
上賀茂神社は、多くの人々が足を運ぶ紅葉の名所ではありませんが
だからこそ、静かに紅葉狩りが楽しめるスポットです。
美しい紅葉だけでなく歴史ある境内のパワーも得られますよ。
上賀茂神社周辺の社家町の趣のある街並みや甘味・漬け物など
京都らしい時間を楽しんでください。
