新型コロナウイルスで都市封鎖が行なわれているフランス在住日本人からのお願い

新型コロナウイルスで都市封鎖が行なわれているフランス在住日本人からのお願い

現在世界中で猛威を振るっている新型コロナウイルス(COVID-19)。
わたしが在住するフランスでは執筆時点で、感染者89953人・死亡7560人(2020.04.05現在。出典:Worldometers)と世界で4番目に多い死者数となっています。
(イタリア、スペイン、アメリカに次ぐ)
 
3月17日の正午から都市封鎖措置(ロックダウン)がしかれてから3週間弱。この期間フランス社会がどうなったのか、生活はどうなっているのか、をお伝えします。
 
そして最後に感染爆発国に住むわたしから日本人のみなさんへのお願いも書き添えます。

外出制限後のフランスの様子


フランスにおける新型コロナウイルスによる日々の死者数(出典:Worldometers
 

フランスにおける新型コロナウイルスによる全死者数(出典:Worldometers
 
3月16日20時にフランスのマクロン大統領は国民に向けたテレビ演説で3月17日正午から基本的に外出禁止にする、と発表しました。
(注:英語圏メディアで使われるロックダウン(仏語:confinement)という言葉は日本語で都市封鎖と訳されていることが多いですが、生活者としての実感から当ブログでは外出制限と表現します。)
 
外出できる例外として

・必需品の買い物
・通院
・テレワークが不可能な仕事
・犬の散歩を含む健康維持のための運動(こちらはのちに自宅から1km圏内で1時間以内に変更)

が認められています。
 
外出する際は内務省のサイトからダウンロードできる用紙に、名前・誕生日(生誕地)・現住所・日付・外出する時間・署名を記入して身分証明証とともに携帯することが義務づけられました。
(4月6日からスマホにダウンロードしたフォームに記入できるようになり、用紙を持ち歩かなくても良いことになる予定。)
 
警察などに違反が見つかると、

・罰金:135ユーロ
・15日以内に2回目の違反をした場合:罰金200ユーロ
・支払い期限内に罰金を納めなかった場合:450ユーロ
・1ヶ月に4回違反をした場合:3700ユーロ(+最高で禁錮6ヶ月)

という厳しい処罰を受けることになります。
 
フランスの学校は小学校から大学まで全て閉鎖(フランスではオンライン授業が行なわれているようです。全ての学校でそうかは不明。)。
 
また、3月15日(日)午前0時より、最低限生活に必要な食料品店・薬局・銀行・ガソリンスタンドなどを除くすべての店舗・施設を閉鎖するとなりました。
 
こうなるとフランス経済に多大な影響が出るのは必至ですが、フランス政府は以下のような支援策を示しています。

経済面については企業の倒産を避けるため、税金および社会保険料支払いの延期、銀行貸付の返済期限の繰り延べ、国による3,000億ユーロ規模の保証など特別措置を導入するとした。危機に瀕する零細企業については、税金、社会保険料、水道・ガス・電気料金、賃料支払いも停止。一時帰休制度の適用を広げるほか、起業家や手工業者、商店などに向けた国による連帯基金の創設にも言及した。

JETROより抜粋)
 
新型コロナの感染悪化が始まってから、毎日領事館からのメール(届出したのがリヨンだったのでリヨン領事館から)が届くようになりました。
 
内容はフランスにおけるコロナウイルスの感染状況やニュース。
 
ニュースの例でいえば、4月3日付のメールでは、

【報道概要】
●フィリップ首相はTF1のテレビ番組に出演し、現在,4月15日までを予定している外出制限措置が延期される可能性を示唆。また、今週末からパリやモンペリエを含むゾーンC(オーヴェルニュ・ローヌ・アルプ地域圏はゾーンA )で復活祭休暇が始まるにあたり、くれぐれも移動をしないように呼び掛けた。検問も強化される。

(他にもたくさんの情報あり)
 
といった情報が記されていました。
 
ただ毎日感染者数、死亡数ともに現時点では爆発的に増えているので不安になります。
 
また同じく領事館からのメールで知ったんですが(うちではテレビを見ないので情報はネットから)、この外出制限後から家庭内暴力(DV)の率がかなり上昇しているとのこと。
 
家庭内がそもそもうまくいっていない状況だと、外出制限下の現在はとてつもなく辛い状況となってしまう悲しい現実。
 
この外出制限は今のところ4月15日まで、とされていますが、延長は避けられない模様です。
 

外出制限後の生活は?


自宅近くの道。ほとんど車が通らなくなった。
 
わたしの居住地はスイスのジュネーブとの国境にほど近い、レマン湖沿いの田舎。
 
もともと静かな村で店の数も少ない。あるのは、小さなスーパー、小さなレストラン、肉屋、ビューティーサロン、美容院2軒、パン屋2軒、薬局、郵便局、不動産事務所2軒だけ。町の中心は一瞬でおわりです。
 
住民のほとんどがジュネーブに務めるフロンタリエと呼ばれる越境労働者という村なので、朝夕の出勤&帰宅ラッシュ時はかなりの交通量になりますが、普段から昼間は静か。
 
それでも昼間でも以前より車の通りが減ったとは感じますが、激変というほどの大きな変化はありません。
 
感じるとしたら、ジュネーブ空港が近いので家の上空が空路だったのが、この頃は全くといっていいほど飛行機が通る音がないこと。
 
パリなどの街に住んでいる人とは日常生活の変化を感じにくい、ある意味ありがたい環境に住んでいます。
 
居住エリアによって変化の感じ方は違ってきますが、家族構成や仕事の有無、どんな仕事をしているか、でも外出制限後の生活の変化への受け止め方は全く異なってきます。
 
うちの場合は夫とわたし+愛犬というシンプルな家族構成。夫に息子がいますが、彼はすでに独立していてひとり暮らし。(ただ彼はお母さんの家へ避難してますが。)
 
夫は普段はジュネーブ勤務。それが現在はテレワークとなったので自宅で仕事。そもそもスイスとの国境が一部を除いて封鎖されているのでたやすくスイスに行くこともできません。
 
今まで平日はわたしと犬だけの生活だったのが、それに夫が加わる生活。
 
たまにひとりの時間が欲しくなる時もあるので、そのような時は犬と歩きに出たり、家の中でも1階と2階にわかれてずっと一緒にいないようにして、お互いストレスためないようにしています。
 

よく行くスーパーの入口。客の動きを制限するロープが。
 
いちばんのストレスは今のところ食料品の買い物です。
 
外に車で出かけられる唯一の機会なのになぜ?と思われるかもしれません。
 
店によっては店内に入る客数を制限しているところもあり、店の前でしばらく待つ必要もあります。個人的にはこちらの方がいい。
 
というのは無制限で客を入れているスーパーで広い店内ならまだしも、小さい店舗だと他の客との距離が近くなり不安を覚えるからです。
 
わたしたちは外出制限後の買い物では、マスクをして手には使い捨ての手袋をしています。買い物を終えて車内に戻ると液状のアルコールで手を除菌。(アルコール除菌は元々いつもしてましたが。)
 
わたしたちのようにマスク+手袋、マスクだけ、手袋だけ、という人も結構います。何もつけず通常どおりの人もいます。
 
困るのは他の客と距離をとろうとせず、体が当たるぐらい近くを通り過ぎようとしたり、店内で知り合いに会うと通路の真ん中でおしゃべりを始める(フランス人あるある)、というコロナウイルス問題が始まる前のままの行動を続ける人たちです。
 
少ないですがこういう人たちはいつもいます。こういう人にまた会うのかな?と思うと買い物がストレスフルに。
 
あとはなるべく買い物に行く回数を減らそうと思ってるのに、「買い忘れたー、、」と家に戻ってから悲しくなることも。まあコレはわたしの単純ミスなのでストレスに感じるのは間違いですが。
 
こういった小さなストレスが積み重なってきたのか、これまでは夜ぐっすり眠れていたのが、一度目が覚めるとその後寝付きにくい、ということが多くなってきています。
 
わたしの例は深刻なものではないですが、多かれ少なかれ誰もがストレスを感じ始めているはず。
 
田舎暮らしだからか、周辺のフランス人に恵まれているのか、ありがたいことにここに住んでいてアジア人だからという理由で「コロナ!」と呼ばれることも、差別的な行為を受けることはありません。
(アメリカだとあるようですね、残念ながら、、、)
 
なので今日本に帰国したい、と思うようなことにはなってはいません。今は移動こそがいちばん避けるべき行動ですしね。
 

日本人のみなさんへのお願い


自粛、自粛が長引き、コロナ疲れ、という言葉も多く目にします。
もうウンザリ、と思われている人も多いでしょう。
 
欧米では1,2月の頃はまさに対岸の火事、といった感覚でした。
 
3月に入ってもまだ大丈夫、といった感覚でした。(わたしも含めて)
 
それがあれよあれよという間に恐ろしい数の被害者が出ています。これからもまだ犠牲者の数は増えるでしょう。
 
フランスの外出規制は遅すぎたと言われています。隣国のイタリアの惨状をみてようやく動いただけだと。
 
中国のようにもっと早いうちにロックダウンしておけばここまでの感染爆発にはならなかったのでは?と言われています。
 
今はもしかして日本のみなさんが対岸の火事、状態になっていませんか?
 
密閉された空間を避ける、とは言われてるようですが、人と人との距離を1-2mとっていますか?
 
桜が咲いてお花見をしたいのはわかります。でも桜はまた来年も咲きます。
 
今年は家からスーパーに行く途中にある桜の花見だけで我慢できませんか?
 
満員電車とか夜の居酒屋とか、マジで恐怖しかありません!
 
オリンピックが延期になる決定してから急に感染者数が増えてきたとは感じませんか?政府の情報操作を感じずにはいられません。
 
日本がフランスのようになって欲しくはありません。
 
フランス人は罰金制度にしないということ聞かないからこんなシステムとなってるんです。日本人の方がずっと民度は高いはず。
 
今はできる限り自宅で日々の疲れを癒してください。家でできることはたくさんあります。
 
ひとりひとりの行動がこの世界的危機を救うんです!
家で寝てるだけで世界が救える!
今なら誰もがヒーローになれる!!

 
ほんの少しの期間だけガマンしてわたしたちの代わりに最前線で奮闘してくれている医療関係者の方たちの負担を少しでも減らしましょう。
 

最後に

もし日本で外出規制が行なわれた場合、その前にしておいた方がいいことと現在風邪気味だと感じる方が避けるべき薬の情報をお伝えします。
 
・美容院へいっておくこと
まさかこのようなことになるとは思ってなく、4月にでも近所の美容院へ行って白髪染めをしてもらおう、と思ってました。間違いなく4月には行けなさそうです、、、。
 
・ネット環境を整えておく
スマホだけを使う日本人が多いと聞きます。家にいる時間が長くなると、Wifi環境の方が何かと便利です。早いところネット環境を整えておいた方がベター。
 
・保存のきく食品を買い置きしておく
買い占め問題になりそうですが、こちらで品薄と言われているのが、パスタ・米・小麦粉・缶詰。
これらの日持ちがする食品はあると便利。少しずつ買い揃えておくと気持ちが落ち着きます。
 
フランスでは、「イブプロフェンやコルチゾンなどの抗炎症薬は避ける」ようにと言われています。
 
イブプロフェン・コルチゾンというのは薬の成分名ですが、イブプロフェンやコルチゾンなどの抗炎症薬は新型コロナウイルスの感染症状を悪化させる恐れがあるとのこと。なのでもし発熱や頭痛にはパラセタモールを使うこと。
 
ちなみにフランスの薬局で買えるパラセタモールの薬の代表的なものは「Doliprane」「Efferalgan」などですが、日本では薬剤師に尋ねてみてください。
 
 

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